龍安寺 何が素晴らしいかわからないけど素晴らしい

sponsored link

実は謎だらけの龍安寺

世界遺産の龍安寺。

京都市右京区にある臨済宗妙心寺派のお寺です。

石庭が有名で、わざわざ外国からこの石庭を見に来る観光客までいます。

しかし龍安寺の石庭がなぜ素晴らしいのでしょうか?

考えてみるとよくわからない…ひょっとして裸の王さまと同じ?不思議です。

小学生から中学生、高校生の修学旅行生も、かなりの生徒さんが龍安寺の石庭を見に来ます。

石が15個見えるかどうかで大騒ぎしていますが、生徒さんのほとんどは満足して帰ります。

子供たちの心にも感動をもたらす何かを龍安寺は持っていそうです。

でも、その龍安寺。

有名な石庭ですら、いつ・誰が・何の目的で作ったのかわかっていない、謎だらけのお寺なのです。

龍安寺の御朱印

龍安寺のご朱印はズバリ「石庭」!

なお、龍安寺では以下のような案内を出しています。

平成28年8月1日より、龍安寺を拝観されずに朱印のみを希望される方へは、朱印帳への記入をしておりません。
拝観受付にて一枚ものをご用意しておりますので、お申し出ください。

参拝はせずに御朱印だけ欲しいという人が割と多いということを意味しています。

納経とまでいかずとも、せめて御朱印に記載されている本尊なり本堂なりに参拝するようにしましょう。

龍安寺の朱印帳

龍安寺のガイド

実はこの超有名な龍安寺。

1450年に応仁の乱の東軍大将であった細川勝元が創建したとされています。

しかし当時の伽藍は火災で焼失しており詳しいことはわかっていないのです。

つまり謎!現在の伽藍は塔頭寺院の建物を移設したもので元々あった建築物を復元したものでもないのです。

石庭の15の石は見えても見えなくても…

世界的に知られている龍安寺の石庭ですが、実は有名になったのは最近のことです。

日本の禅ブームが世界におき始めていた1975年に、イギリスのエリザベス2世が龍安寺を訪れて石庭を絶賛しました。

このことが世界中に報道され、石庭が知られる直接的な起爆剤となったのです。

つまり、それまでは日本人も知っている人は少ない石庭だったのです。

方丈(石庭)入り口にある石の配置の模型

その石庭ですが、龍安寺に残る記録では室町時代に当時著名の禅僧が作庭したとあるそうです。

でもその石庭が、現在の石庭なのか、創建当初にあった石庭なのかすら、わかっていないのです。

現在の方丈が江戸時代に別の場所から移築されてきたことを考えると、現在の石庭はその時に作庭されたのかもしれません。

石庭の広さは横が25m、奥行きが10mほどの小さなものです。

期待に胸を膨らませて訪れた人は、実物を目のあたりにして「こんなに小さいのか」と驚かれると思います。

ところが周囲をめぐらす土塀がわずかに幅を狭めるように工夫されていたりして、しばらく眺めていると無限の広がりを感じるようになっています。

何とも不思議な空間です。

龍安寺の石庭の意味

庭には向かって左手から5個・2個・3個・2個・3個の合計15個の石が配置されています。

この配置が何を意味しているのか?有名な石庭だけに様々な解釈がなされています。

・大洋に浮かぶ島々を表現したもの
・雲間を突き抜けた高山の峰々を表現したもの
・中国の説話「虎の子渡し」を石で表現したもの
・七五三のおめでたい数字を表現したもの(左手から5個+2個・3個+2個・3個で7個・5個・3個)

龍安寺自身は、石庭の意味しているものは謎としていますが、石庭のモデルのところに中国の説話「虎の子渡し」の解説文を置いています。

また龍安寺公式サイトには「虎の子渡しの庭」という記載もあります。

ということは龍安寺としては、中国の説話「虎の子渡し」を石で表現したもの説を支持しているのかもしれません。

画像クリックで拡大表示(1025 × 769)します。

しかし、最も有力な説は「戒め」を表現したものです。

古来中国では15個の数字は完全・完成・完璧と言った意味合いを持っています。

ところが石庭にある15個の石は、どこから見ても15個全部を1度に見渡すことができません。

そこに人間は完全には至ることはできない不完全なものだという戒めを込めているということです。


ただ禅では、庭を眺めながら様々に思いを巡らし思索を深める修行をします。

その意味からすると、訪れた人それぞれが石庭に込められた意味について自分自身に問うべきものなのかもしれません。


書かずもがなのことですが、15個の石は方丈の廊下の右手側の端に立ち、右端の石を視界に入れつつ全体を見ると15個見ることができます。

水戸黄門のつくばい

龍安寺の方丈で、石庭を拝観した後は廊下を右手周りに一周して戻るのが順路となっています。

石庭のちょうど反対側の位置関係で、石で作られた円形の手水鉢が置いてあります。

正式名称は「知足の蹲踞(つくばい)」です。

この蹲踞の表面は、水を溜める口が漢字の偏や旁に見立ててデザインされています。

何と水戸黄門で有名な水戸藩主徳川光圀が寄進したと伝えられています。

吾・唯・足・知の4字の漢字を口を中心に配置されていて「吾れ唯だ足ることを知る」と読みます。

これは禅の教えの「知足のものは貧しといえども富めり、不知足のものは富めりといえども貧し」を表現したものです。

なお念のために付け加えますと、現在龍安寺におかれているのは精巧なレプリカになります。

江戸時代は石庭は無名。オシドリの群生で有名だった!

龍安寺の山門を入るとすぐに目の前に大きな池が広がっているので、最初に訪れる際には驚かれると思います。

砂と石の枯山水の石庭が頭にありますから余計ビックリします。

この池は鏡容池という名称で、明治時代以前は龍安寺といえば鏡容池で有名だったのです。

江戸時代に庶民を中心に観光旅行が流行しました。

「都名所図会」という当時の観光ガイドブックでは、龍安寺はオシドリの名所として紹介されています。

鏡容池は他に類を見ないほどオシドリが群生していたようです。

石庭が水と緑のない枯山水でした。

この鏡容池は、溢れるばかりの木々の緑と、色とりどりの草花に囲まれた池泉回遊式庭園です。

枯山水の石庭での自分の存在を問い直す極限的な緊張状態から、一気に心が解き放たれるような…そんな解放感を感じます。

龍安寺は見事に対称的な2つの庭を持っているのです。


奥が深い龍安寺。

何度訪れても素晴らしいと感動するのですが、不思議なことに何に感動しているのか自分でもよくわかりません。

言葉にしようとすると、何か嘘っぽくなりそうな気がします。

皆様はいかがでしょうか?

アジア人も欧米人もワンダフルって言っていますが、今度もう少し突っ込んで「何がワンダフル」なのかインタビューしてみます。

追記:

外国人に聞くと「何でそんなこと聞くのか」と怪訝な顔をされます。

それでも帰ってくる言葉で一番多いのが”calm”でした。

単なる静かさや落ち着いた感じというより「静謐」といった日本訳が適切でしょうか。

他にはなんといっても”very beautiful”が多かったです。

公式サイトと関連サイト

公式サイト

大雲山 龍安寺|Ryoanji

関連サイト

京都観光Navi:龍安寺 京都市のサイト

世界遺産(世界文化遺産) 龍安寺/京都府ホームページ 京都府のサイト

龍安寺 – Wikipedia

龍安寺へのアクセス

最後に龍安寺へのアクセスについて補足します。

タクシーで優雅に御朱印めぐりをされるのも良いですが、あちこち気分次第で巡るのは京都市バスの1日券が何といってもお得です。

1回乗車で230円の市バスが、500円の乗り放題になるのですから。

消費税値上げの際、市バスの1日乗車券も550円とか600円になると思っていました。
ところが、500円据え置きで便数増加。
しかもそれまで追加料金が必要だった嵯峨野などが新たに定額範囲になりました。
京都市バス、あなたは偉い!

さらに追記:
2018年に市バス1日乗車券が600円に値上げされました。
実はこれ、行政政策的な値上げなんです。
市バスの混雑を緩和するため、地下鉄に観光客を誘導しようというものです。
そのため従来1,200円だった市バス+地下鉄共通1日乗車券が900円に値下げされています。
さて、結果は?…1年経ってみて、あまり影響ないかも。

ところで、京都駅出発で考えてみると龍安寺には市バスの直通路線がありません。

金閣寺前(あるいは金閣寺道)で59系統に乗り換えて龍安寺に向かいます。

しかし金閣寺までは二条城・北野天満宮もあり、どの路線も大変な混雑となります。

混雑を避けるには、仁和寺経由で59系統のバスに乗り換える手もありますが、バス停が多くひたすら時間がかかります。

そこで230円が別に必要になりますがJRバスがおすすめです。

画像クリックで拡大表示します

あまり人気が無い(JRさんスミマセン)ので、観光シーズンでも割と座れて楽ちんです。

京都駅の烏丸口(京都タワーのある方)を出て、市バス乗り場に向かって右手スグ近く乗り場があります。

sponsored link